「12人のおかしな大阪人」朗読劇がYouTubeで無料配信。三谷幸喜のパロディ版

「12人のおかしな大阪人」朗読劇

現在、[12人のおかしな大阪人」朗読劇がYouTubeで無料配信されています。
これは、三谷幸喜さんの代表作・「12人の優しい日本人」のパロディ版。

舞台では、1990年に三谷さんの「12人の優しい日本人」が初演。
「12人のおかしな大阪人」は、後を追って、1995年に上演されました。

「12人のおかしな大阪人」は、「優しい日本人」と同じコンセプトで、大阪人の陪審員12人が殺人の疑いがかかった女性の有罪・無罪を決めるという法廷劇。

しかしながら、「優しい日本人」がまじめに討論しているのに対し、「おかしな大阪人」は、議論中にボケツッコミやダジャレ、脱線が入るという大阪人気質を入れたコメディ。

オンライン会議アプリ・ZOOM(ズーム)を使ったYouTubeでの配信も「優しい日本人」が先です。
コロナ自粛を憂えた「優しい日本人」の役者さんが、2020年5月31日までYouTubeで無料配信。

それを見た「おかしな大阪人」の役者さん達が「自分達もやろう!」と今回の企画が持ち上がったそうです。
松尾貴史さん、升毅さん、山西惇さんといった俳優さんらが出演。

では、「12人のおかしな大阪人」を見てみましょう。

12人のおかしな大阪

あらすじ(ネタばれなし)

一人の男性が死んだ事実を巡る裁判。
陪審員として12人の大阪人が集められます。

被告となったのは男性の彼女だった女子大生。
有罪無罪の人数を再確認するだけで、脱線しまくりの陪審員12人。
「自分は有罪・無罪どっちやったかな」と言う人もでてきて・・・・。

女子大生は有罪か無罪か?
この大阪人達の評議は意見の一致にたどりつくことができるのか?

出演

升毅、わかぎゑふ、川下大洋、蟷螂襲、みやなおこ、コング桑田、三上市朗、東野ひろあき、山西惇、桂九雀/松尾貴史、松永玲子、小椋あずき

YouTube配信と期限

1時間54分と長めの物語になっています。
現在、視聴期限は未定。

 

感想

「12人の優しい日本人」のパロディ版、「12人のおかしな大阪人」。
1時間54分と長い物語で飽きるかなと思ってましたが、杞憂。

すぐに評議と関係ない事柄に話がそれる。
しかし、掛け合いはテンポよくすすんで、漫才のよう。

「優しい日本人」と同じで、有罪か無罪かという話し合いだけで、2時間見せてしまう力量はさすがです。

一方、謎解きは「優しい日本人」に比べてひねりが少ない。
ストーリーには物足りない印象を受けてしまいました。

しかし、今回の朗読劇も、実力派の俳優さんが揃って、リモート読み合わせとは思えない出来上がりになっています。
「優しい日本人」に続いてこれが無料で見れるとは、なんとも豪勢。

おすすめです。

「12人の優しい日本人」とは

元ネタ

1957年にアメリカで製作された映画「十二人の怒れる男」に着想を得て、三谷幸喜さんが書いたのが、「12人の優しい日本人」です。

日本で陪審制度が始まる前の1990年に「もし日本にも陪審制があったら?」という架空の設定で描かれる法廷劇となっています。
「十二人の怒れる男」での展開や設定を基にしたパロディが各シーンでみられます。

上演と映画化

三谷さんが主宰する劇団・東京サンシャインボーイズにより1990年、1991年、1992年に、またパルコプロデュースにより2005年にも上演されました。

1991年に中原俊監督によって映画化もされました。

 

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